2年生4番が爆発し、福島と聖光学院の歴史を塗り替えた。三好元気外野手(2年)が2安打4打点の活躍。福島勢としては1971年に準優勝した磐城以来51年ぶりの4強、チームを春夏通じて初の準決勝に導いた。「聖光学院の歴史の中で4強は初だと思うんですけど、福島の歴史も変えられたのはすごくうれしいです」と胸を張った。

1点を追う1回1死二、三塁。2ボールから132キロ直球を左翼線に運び、逆転の2点適時二塁打を決めた。これを皮切りに、この回打者一巡で一挙5得点。4回にも左中間へ2点二塁打を運んだ。

神奈川・川崎市出身。双子の弟・力生(りき)とともに福島の強豪校に入学した。弟は今大会ベンチ外だが、少年時代から切磋琢磨(せっさたくま)。毎日のようにけんかもした。「俺のものだ!」とテレビのリモコンを取り合い、お菓子の残り1つも奪い合う。それでも野球をするときはいつも一緒。「(力生は)小さい頃からずっと一緒にいるライバルで一緒に高め合える友。この世で一番信頼しているし、感謝しかないです」と良き練習相手だ。

甲子園最高成績の8強(夏4度、春1度)をついに超えた。初の準決勝は仙台育英との東北対決。弟の思いも背負う三好が、再び聖地で暴れ回る。【山田愛斗】