第104回全国高校野球選手権大会は19日、今大会2度目の休養日を迎えた。甲子園で春夏通じて初の4強入りを果たした聖光学院(福島)は、史上初の東北勢同士の準決勝となった仙台育英(宮城)戦を明日20日に控える。主将の赤堀颯内野手(3年)らがオンラインで取材対応。4月の練習試合で仙台育英に完敗しているというが、持ち前の「相手が嫌がる野球」で決勝進出を目指す。

聖光学院は「死のブロック」とも言われた、激戦区で生き残った。1回戦は日大三(西東京)、2回戦は横浜(神奈川)、3回戦は敦賀気比(福井)と、いずれも甲子園優勝経験校を撃破。前日18日の準々決勝・九州学院(熊本)戦も10-5で快勝した。福島県勢としては1971年に準優勝した磐城以来、51年ぶりの準決勝進出。学校としても過去最高成績だった8強を上回る快挙を成し遂げた。

甲子園での戦いを振り返り、赤堀主将は「ただひたすら1球に命をかけて野球をやることが自分たちの強みで、一番相手が嫌がる最大の武器になっていることが実感できた4試合になった」。準決勝に進出したが「山登りはまだ2・5合目だと捉えているので、ここからさらに駆け上がっていく、そういう状態かなと思います」と力を込めた。

決勝進出をかけて戦うのは東北のライバル校だ。仙台育英は最速145キロ超え5人を擁する「投手王国」。赤堀主将は「先発投手も予想できない状況で、誰が来ても2桁安打なんて言っている場合ではない。どうやって嫌らしく攻め、プレッシャーをかけ、どこで1本を出すかという戦いになると思います」。チャンスは多くないと分析する。

1番打者として4試合連続、第1打席で安打を放ち、好調をキープしている。「とにかく泥臭くエネルギーを使い果たし、試合が終わった後はもう気力がないという状況になるぐらい、全てを出し切って、一瞬一瞬負けないように戦います」と決意を込めた。