これが横浜のエースだ。先発の杉山遥希投手(2年)はピンチにも堂々と自分の球を投げきり完封した。

2点リードで迎えた6回2死二塁で、元西武の三井浩二氏を父に持つ注目の強打者、浦和学院の4番三井雄心内野手(1年)を迎えた。ベンチの村田浩明監督(36)から四球のサインが出たが、杉山は首を振った。「横浜のエース番号を背負っている以上は負けたくない」。自信のある直球で空振り三振に仕留めた。前半はコースを意識しすぎ制球を乱したが、4回からは腕を強く振るように意識。「後半は直球が走ってきた」とペースをつかんだ。「自信がつきました」。成長のマウンドに胸を張った。

エースの力投に、元ロッテの椎木匠氏を父に持つ4番椎木卿五(けいご)捕手(1年)も初回に先制の右越え適時二塁打で後押し。息のあった配球で7安打完封し「杉山さんが自分のリードに思いきり投げてくれたので」と笑顔。若いバッテリーで勢いに乗った。