今春のセンバツ高校野球大会に出場したクラーク・辻田旭輝(あさひ)投手(3年)が5日、今年の全日本大学選手権で日本一に輝いた亜大に合格した。

スポーツ推薦で経済学部経済学科への進学が決定。大学日本代表の指揮を執ったこともある生田勉監督(56)のもと、これまで以上に野球に打ち込む。「監督さんも名監督ですし、そういうところで野球ができるのは経験値が上がる。うれしい気持ちもある半面、全国からすごい選手が集まってくるので、負けないようにやっていかないといけない」と気を引き締めた。

昨秋の全道大会を制覇し今春のセンバツで甲子園の土を踏んだ。1回戦で九州国際大付に接戦の末、2-3で敗戦。しかし自身は2回途中から救援でマウンドに上がり126球、11奪三振1失点とつめあとを残した。最後の夏は北北海道大会準決勝で旭川大高に2-4で敗れ甲子園出場はかなわず。一時期まではプロ志望届提出も考えていたが「大学でもっと鍛えて、圧倒的な成績を残してからプロ野球選手になった方が自分のためにもなる」と大学進学を決めた。

高校では投手兼野手でプレーしていたが、最速148キロ右腕は大学で投手一本で勝負するつもりだ。「伸びのある150キロの球と内角に投げ込める気持ち。変化球の精度も上げて、負けないピッチャー、周りから信頼されるようなエースになりたい」と目標を描いている。

レベルの上がる大学野球に備えて、カーブやスライダーといった持ち球のほか、新たにチェンジアップやツーシームなどの習得も目指して練習している。体重も夏から7キロ増量し88キロと一回り体は大きくなった。

今年のドラフトでは、広島1位苫小牧中央・斉藤優汰投手、阪神2位東海大札幌・門別啓人投手、ヤクルト4位の知内・坂本拓己投手と同学年の3投手が指名された。悔しい気持ちもあるが「まずは大学4年間で日本一になりたい。そこで負けないピッチャーになって、ドラフト1位で(プロに)行けるように頑張っていきたい」と新たなステージで暴れる。【山崎純一】

 

◆辻田旭輝(つじた・あさひ)2004年(平16)5月13日、江別市生まれ。江別文京台小1年の時に文京台サウスジュニアで野球を始める。江別大麻中時代は岩見沢リトルシニアでプレーした。クラークでは1年秋に背番号14で初めてベンチ入り。50メートル走6秒3。遠投110メートル。血液型O。家族は両親と兄、妹、弟。好きな食べ物はラーメン。目標の選手は中日の高橋宏斗。好きな女優は本田翼と川口春奈。183センチ、88キロ。右投げ右打ち。