兵庫大会で、明石商が息詰まる投手戦の末、決勝に駒を進めた。横山楓真(ふうま)投手(3年)が、プロ注目の滝川二・坂井陽翔(はると)投手(3年)を相手に堂々の投げ合い。4年ぶりの甲子園まであと1勝とした。27日の決勝は神戸国際大付を下した社との対戦となり、16年以来の公立校対決となった。愛知大会では、今秋ドラフト上位候補の享栄・東松快征投手(3年)が準々決勝で姿を消した。

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注目の好投手対決で、エース横山は立ち上がりからエンジン全開だった。先頭から4者連続三振。ストレートにカットボールを交えながら、7回まで相手打線を無失点に封じた。8回に1死一、三塁のピンチを背負うも、併殺の間の1失点で切り抜け、9回は4番も務める相手エース坂井からカットボールで三振を奪った。

「(坂井は同世代の)トップ選手だけど、負けたくない思いは日頃からありました。絶対今日も投げ勝つって思いでした」。言葉通りの気迫を見せ、7安打1失点の完投勝利。狭間善徳監督(59)も「こういうゲームになると思っていた。僅差でしか勝てない中、横山が辛抱してくれた」と奮闘をねぎらった。

甲子園で輝いたOBを超える躍進が、横山ら明石商ナインの目標だ。中森俊介投手(ロッテ)や来田涼斗外野手(オリックス)が春夏4強入りした19年が、進路を決める決定打になった。「中森さん、来田さんが2年生の時の甲子園ベスト4を見て、ここで日本一になりたいと思って入ってきた。そこはずっと目標にしています」と横山。中森、来田から「絶対甲子園に行けよ」の激励も受け、気持ちが高ぶった。聖地を目指す支えになった。

最少リードの9回2死一、二塁。横山が最後の打者を三ゴロに仕留めた瞬間、ベンチ前では甲子園でもおなじみとなった監督の“狭間ガッツ”も飛び出した。目標の舞台まであと1つ。メイショウの歴史を塗り替えるため、横山は決勝もマウンドに立つ。【永田淳】

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