日本の主将・小林隼翔内野手(3年=広陵)が決勝戦も欠場する。主催者のWBSCが出場を認めなかった。

小林は3日の米国戦で飛球を追って左翼の橋本航河外野手(3年=仙台育英)と激突。試合後、病院で左脇腹の打撲のほか、実は脳振とうとも診断されており、3泊4日の検査入院を余儀なくされた。6日に退院したが前日9日まで計5試合を欠場した。

日本チームは日本プロ野球機構(NPB)の脳振とうに関する規定にならって、決勝日にあたる10日からの試合復帰を想定。本人の体調も良好で、現地の大会公式ドクターとも連係し、10日復帰の準備を進めてきた。

だが、WBSC本部に報告すると7日に「最終判断はWBSCが決める」と連絡があった。その後も複数回、WBSC側に決勝に出場できるかの確認をしてきたが、返答がなく、10日朝になって「出場できない」旨の通知が来たという。

WBSCの主催試合は脳振とうに関する明確な規定がないという。チーム団長の日本高野連・北村雅敏副会長は「こちらは根拠のある説明を求めたが『これが最終決定だ』ということだった。何度も聞いても同じ回答だった。対応については大変疑問です。引き続き対応を求めますが、WBSC主催の大会なので、今日は断念せざるを得ない」と苦悩を口にした。