開幕試合から、新たに導入された低反発バットの影響が出たのだろうか。

両チーム11回まで計73打数だったが、外野の頭を越えたのは1回だけ。8回先頭で、関東第一(東京)の越後駿祐内野手(2年)が左越えに放った二塁打だった。八戸学院光星(青森)・洗平比呂投手(3年)のスライダーを打った。「芯で捉えることができて、それで角度が付いたので、いい感じに伸びたのかなと思います」と振り返った。

もっとも、関東第一の米沢貴光監督(48)は「全員、それ(低反発バット)を使ってるので特に影響はないですね。前のバットだったらどうこうっていうことは何もないのでは。これがうちの力だと思います」と冷静だった。

一方で作戦面では変化を見せた。4回に1死一、三塁をつくると、成井聡外野手(3年)の打席でスクイズやエンドランを重ねて仕掛けた。いずれもうまくいかず、先制点はならなかった。

初球のスクイズ失敗(ファウル)後、2球目もセーフティースクイズの構え。カウント1-1からの3球目だった。一塁走者だけでなく、三塁走者もスタートを切り、成井はスクイズではなく打ちにいった。これもファウルとなったが、三塁走者を走らせるエンドランだった。

あまり見られない作戦だが、米沢監督は「(以前から)作戦としては当然ありました。新しく使ったわけではないです」と言った。ただ、ロースコアは覚悟していた。「やっぱり、バットが変わって、これだけ飛ばないと言われている中で、また1つ何か持っていかないと。1アウト三塁をつくって、はい、終わりでは、ちょっと点が入らない。(エンドランを仕掛けたのは)バットの影響もありますし、チーム状況もありますし、相手のピッチャーの力量もあります」と説明した。

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