東日本大震災から15年-。仙台育英(宮城)の野球部が11日、山元町と名取市(いずれも宮城)で震災学習を行った。午後からは名取市震災メモリアル公園で灯籠絵並べのボランティアに参加。同震災発生時刻、午後2時46分にはサイレンに合わせて黙とうを行い、献花を行った。

須江航監督(42)は「3月11日は大切な時間として過ごしたい」と静かに話した。同校指揮官に就任後から始まった震災学習は、今回で6回目。現在の高校生は08年度、09年度生まれ。当時の記憶はほとんどない。「だからこそ思いをつないでいくことが大事だと思っています」。風化させないためにも、経験を語り継ぐ。これが残されたものの使命だ。

「どれだけ辛かったのか、どうやって復興してきたのか、その教訓を後世に伝えていくことが役割だと思っています。今学んでいることや聞いた話が、将来誰かの命を救うことになるかもしれない。生徒自身やその家族、将来生まれる子どもたちの命を守ることにつながるかもしれない。そういう思いでつないでいきたいと思っています」

同校野球部の理念でもある「地域の皆さまと感動を分かち合う」。グラウンドにもこの言葉が刻まれている。東北勢悲願となる22年夏の甲子園優勝時には、震災を経験した多くの人から「ありがとう」「励みになった」と伝えられた。「皆さんに喜びや感動、希望を届けられて、それが宮城県の誇りだと思っていただけるようなチームでありたいと思っています。それだけ、たくさん声をかけてもらっているので」。今もこれからも。仙台育英は宮城を照らす存在を目指し続ける。