甲子園でも橘野球を貫く。全国高校野球選手権に出場する常葉学園橘(静岡)が明日8日の開幕戦(午前10時20分)に向けて6日、大阪・日本生命グラウンドで午後に2時間練習を行った。

 対戦する福井工大福井のエース菅原秀(3年)は最速148キロで常時140キロ台前半の直球を投げる右腕。それでも、練習前半のフリー打撃でマシンの球速を上げたり、打者に近づけるなどの対策はしなかった。黒沢学監督(35)は「バットを振って体のキレを出すため」と自分たちのコンディションを整えることを優先。後半のシート打撃でも、通常通り走塁など実戦形式での動きを確認した。

 県大会では東海大翔洋・渡部孝之(3年)、伊東商・竹安大知(3年)、静岡市立・白鳥晶識(3年)、聖隷クリストファー・鈴木翔太(2年)、静岡商・中本聖エリヤ(3年)と、右の本格派と対戦してきた。さらに、志水啓修外野手(3年)は「日本航空のピッチャーも速かったけど、勝ちましたから」と県大会前の練習試合で県外の強豪を連破した手応えを口にする。それよりも、敵は暑さ。この日も最高気温35度を記録し、選手は「暑い…」と噴き出す汗を拭っていた。【石原正二郎】