全日本大学野球連盟は7日、来月8日に開幕する第75回全日本大学野球選手権(神宮、東京ドーム)でビデオ検証を導入することを発表した。今年2月の理事会でビデオ検証については「日本高野連と同じ年から採用する」ことを決議していた。高校野球では今夏に行われる第108回全国高校野球選手権大会(甲子園)からビデオ検証を導入することを決定したことから、高校、大学ともに全国大会でビデオ検証が採用されることになった。特別規則とオペレーションマニュアルは以下の通り。

【大学及び高校野球におけるビデオ検証に関する特別規則】

1基本指針

(1)この特別規則は、公益財団法人全日本大学野球連盟並びに公益財団法人日本高等学校野球連盟において、共通のビデオ検証に関する特別規則として制定し適用する。

(2)各チームの監督は、「ビデオ検証の対象となる判定」に対してのみ、当該判定があった後、または当該判定に関するプレイが一段落した後、速やかに球審に対してビデオ検証を求め

ることができる。

(3)各チームは、9イニングスのうち、1回のビデオ検証を求めることができる。

(4)延長回に入った場合は、9イニングスまでの回数にかかわらず、1回のビデオ検証を求めることができる。

(5)各チームは、一連のプレイの中に複数の「ビデオ検証の対象となる判定」があった場合、その複数の判定について、1回のビデオ検証として求めることができる。この場合、一連

のプレイかどうかは審判員の判断とする。

(6)ビデオ検証の回数は、ビデオ検証の結果において、判定どおりとなった場合は1回とし、判定が変わった場合は1回とはしない。

(7)ビデオ検証を開始してから2分以内に確証が得られない場合や検証する映像を持ち得なかった場合は、判定どおりとする。

(8)ビデオ検証の結果、判定が変わった場合は、当該判定の変更で生じる投球カウント及びアウトカウント、打者走者及び各塁の走者の位置等を確認し、試合再開時の状況を決定する。

その際は、ビデオ検証の時間2分以内を超過しても差し支えない。

(9)ビデオ検証の結果およびその結果に基づく走者の進塁・帰塁については、ビデオ検証担当(審判幹事)の判断とする。

(10)ビデオ検証の結果、打者走者、走者の進塁・帰塁についての処理がある場合

<1>ビデオ検証の対象となったプレイについては、投球当時を起点に打者、打者走者、走者、野手(投手を含む)のプレイが、変更される前の審判員の判定によって生じた攻撃側、守備側の不利益を取り除く処置をする。

<2>アピールにかかわる行為(リタッチ・空過・追い越し・打順の誤りなど)については、ビデオ検証前の打者、打者走者、走者、野手(投手を含む)のプレイが、変更される前の審判員の判定によって行われたことにより、やむを得ない(落ち度がない)ものであった

か否かを判断して、アピールを認めるか否かを判断する。

2 ビデオ検証の対象となる判定

(1)ホームランまたはエンタイトルツーベースの可能性がある打球

(2)フォースプレイ

(3)タッグプレイ

 

(4)キャッチまたはノーキャッチ

<1>外野手によるプレイ(フェア地域かファウル地域かは問わない)

<2>内野手が外野方向へ背走し、外野で行ったプレイ(フェア地域かファウル地域かは問わない)

※外野かどうかは審判員の判断とする。

<3>内野手より前方のファウル地域で行ったプレイ※内野手より前方のフェア地域で行ったプレイは対象としない。

※内野手より前方かどうかは審判員の判断とする。

(5)フェアまたはファウル

<1>1塁塁審または3塁塁審の位置より後方(外野側)に落ちた打球の判定

<2>打者が打ったり、バントした打球が塁審の前で落ちてフェアと判定された場合、その打球が打者または打者の所持するバットに当たったかどうかについては、例外としてビデオ検証の対象とする。

※球審が打者アウトまたはファウルと判定した場合は対象としない。

(6)走者に関するプレイ

<1>追い越し

<2>塁の空過

<3>タッグアップにおけるリタッチ

※打球判定(ホームランかどうか、フェアまたはファウル、キャッチまたはノーキャッチ)に関わるビデオ検証が行われた場合は、走者に関する(<1>~<3>)の判定は対象と

しない。

(7)ヒットバイピッチ

<1>ビデオ検証の際にハーフスイングが絡んでいる場合は、球審はビデオ検証の前に塁審にスイングか否かを通常のシグナルで確認する。スイングの判定であれば、ビデオ検証の対象としない。

<2>ボールが打者に触れたときにストライクゾーンにあったかどうか、および打者がボールに触れるのを回避しようとしたかどうかについては、ビデオ検証の対象としない。

(8)スイング

打者が打った(バントした場合も含む)が、投球がバットには触れないで、打者の身体または着衣に触れたかどうかについては、例外としてビデオ検証の対象とする。

(9)アマチュア内規<9>危険防止ルールに関するプレイ

<1>全ての塁における判定を対象とする。

<2>衝突プレイ・正しい塁へのスライディング。

【ビデオ検証に関するオペレーションマニュアル】

(大学野球)

1.各チームの監督は、「ビデオ検証の対象となる判定」があった後、または当該判定に関するプレイが一段落した後、速やかに球審に対してビデオ検証を求める。

2.球審は他の審判員を集めて、ビデオ検証の求めがあったことを伝えるとともに、当該判定が「ビデオ検証の対象となる判定」であるかを確認する。

(1)一連のプレイの中に複数の「ビデオ検証の対象となる判定」があった場合は、その複数の判定について、1回のビデオ検証とすることができる。この場合、一連のプレイかどうかは審判員の判断とする。

(2)一連のプレイの中で両チーム(攻撃側チーム及び守備側チーム)からビデオ検証の求めがあった場合は、判定の順番にビデオ検証を実施する。

3.「ビデオ検証の対象となる判定」である場合、球審はビデオ検証担当(審判幹事)にビデオ検証を実施することを伝える。

4.ビデオ検証担当(審判幹事)は、主催者が委託した中継局と場内アナウンスの担当者にビデオ検証を実施することを伝え、場内のビジョンへ対象プレイの映像放映と場内アナウンスを依頼する。

5.控え審判は、場内アナウンスが開始されたと同時に2分の計測を始める。

6.ビデオ検証担当(審判幹事)は、ビデオ検証のモニターを使用してビデオ検証を開始する。グラウンド内の審判員は、ビデオ検証には立ち会わない。

(1)ビデオ検証を開始する前に、当該判定前の投球カウント及びアウトカウント、各塁の走者の位置等について確認する。

(2)ビデオ検証の時間は2分以内を目安とし、確証が得られない場合や検証する映像を持ち得なかった場合は、判定どおりとする。

(3)ビデオ検証の結果、判定が変わった場合は、当該判定の変更で生じる投球カウント及びアウトカウント、打者走者及び各塁の走者の位置等を確認し、試合再開時の状況を決定する。その際は、ビデオ検証の時間2分以内(目安)を超過しても差し支えない。

(4)ビデオ検証の結果、球審は本塁周辺で判定を維持するか変更するかをシグナルで示す。球審が「ビデオ検証の対象となる判定」をした当該審判の場合は、1塁塁審が球審に代わってシグナルで示す。

(5)ビデオ検証の結果、判定が変わった場合は、必要に応じて打者走者や走者の進塁・帰塁、アウトカウント等、試合再開の状況も含めて場内へ放送をする。

7.各塁の審判員は、走者(打者走者も含む)の進塁・帰塁を指示する。

8.ビデオ検証の結果、球審はビデオ検証を求めたチームに対して、判定が変わった場合は、ビデオ検証の回数には数えないことを伝える。また判定どおりの場合は、9イニングスの間において、以後ビデオ検証を求めることはできないことを伝える。延長回(タイブレーク)においても同様に、判定どおりの場合は、以後ビデオ検証を求めることができないことを伝える。