春夏連覇にはこだわらず、自然体で臨む。19日からの沖縄大会を皮切りに、第92回全国高校野球選手権大会の地方大会が始まる。王者・興南はいきなり登場し、宮古総合実との初戦を迎える。8月7日から放送スタートの「熱闘甲子園」(テレビ朝日系)でキャスターを務める長島三奈さん(42)がエース島袋洋奨(ようすけ)投手(3年)に直撃インタビューし、本音を聞き出した。
-いよいよ開幕日を翌日に控え、春夏連覇を目指して島袋の最後の夏がスタートする。
三奈
センバツから帰ってから周囲のフィーバーもすごかったんじゃないですか。
島袋
まず那覇空港に到着して県民の皆さんの熱気で空港が蒸し暑く感じるぐらいでした。すごく応援してくれたんだなと感じました。九州大会とか四国や北海道の遠征先でも皆さん歓迎してくれて、全国の方が見てくれていたんだなと思いましたね。
三奈
休めましたか。
島袋
センバツが終わって2~3週間はノースローでした。4月下旬の九州大会でセンバツ後初めて投げました。
三奈
センバツで得たものってありますか。
島袋
こんなにたくさんの方々に応援してもらったと知ってびっくりしました。皆さんが後押ししてくれるんだなあと感じました。
三奈
応援はプレッシャーではなくエネルギーに変えたのかな。
島袋
プレッシャーもあったけど、気持ちを乗せてくれると受け止めています。応援をパワーにできたらいいと思いますね。その気持ちで夏に臨みたいです。
三奈
去年の夏と違うところはありますか。
島袋
今年はあっという間に夏が始まる感じです。去年は春に負けたので「甲子園で何とか1勝したい」と練習していて、今年ほど早くは感じなかったです。
三奈
去年から成長した点はどこでしょう。そしてほかの投手には絶対負けないというところは。
島袋
終盤に失点しなくなったのは投手として良くなったところだと思います。勝負球の真っすぐ(最速145キロ)にはこだわっていて、決めるところでしっかり決めるという点は誰にも負けません。
三奈
島袋君にとって最後の夏ですね。この夏はどんなものを出していきたいですか。
島袋
試合の結果はどうでも、チーム全体で1つの目標に向かってやるべきことを出せればいいと思います。最悪、県大会で負けても自分たちの力を出し切れば、相手の方が強かったということ。僕はしっかり自分の役割を果たすだけです。
三奈
マウンドではすごくクールだけど、幸せを感じるのってどんなときにですか。
島袋
練習が終わったときは幸せです。アイスが好きなんでアイスを食べてるときも幸せです。
三奈
すごく優等生というイメージがあるんですけど。
島袋
そんな風には思われたくないです。友達にも最初はクールと思われるみたいですけど、しゃべってみるとそうでもないってよく言われますよ。
三奈
緊張はしないのかな。
島袋
緊張は結構します。センバツの決勝でも2回に満塁になったときに焦っていました。本塁打を打たれてそれ以上は失点しないように気合を入れました。
三奈
この夏は「打倒島袋」で各校がぶつかってくると思うけど、どんな投球をしたいですか。
島袋
センバツで5試合して研究もされていると思いますけど、それに負けないような投球をしたいです。【構成・前田泰子】