<全国高校野球選手権:組み合わせ抽選会>◇4日◇兵庫県立芸術文化センター

 第92回全国高校野球選手権大会(7日開幕、甲子園)の組み合わせ抽選会が、兵庫・西宮市で行われた。今春のセンバツ4強で、夏は2年ぶり20度目出場の広陵(広島)は、6日目第2試合で聖光学院(福島)と対戦することが決まった。この日、甲子園での練習も行い、準備万端。夏Vへの戦いが始まる。

 広陵ナインが4カ月ぶりに聖地の土を踏んだ。今春センバツで準決勝・日大三(東京)戦に敗れて以来の甲子園でこの日、練習した。前評判通りに広島大会を勝ち抜き、戻ってきた。春夏連続出場を果たしたチームは、校歌斉唱から始まり、投内連係や打撃練習に専念。春に「大会NO・1右腕」の称号を得た有原航平投手(3年)は、マウンドで30球投げ「良い感じで投げられた」と手応えを口にした。

 甲子園ムードは高まるばかりだ。抽選会では3回戦までの組み合わせが決定。初戦の相手は、福島県勢初の4年連続となる7度目出場の聖光学院に決まった。抽選に臨んだ主将の福田周平内野手(3年)は「名門で、すごく良い相手。1番打者として四死球でもなんでも出塁する」と気合十分。大会6日目の初戦に、右ひじ炎症から復帰した有原は「治っていますが、休めるなら休んだ方が良い」と遅い船出を歓迎した。

 春2度の優勝など甲子園通算27勝(14位タイ)の中井哲之監督(48)率いる広陵のネームバリューは、全国区。聖光学院の斎藤智也監督(47)は「中井監督は高校野球の本質を追究している。品格があり、心の野球をしている。初戦の相手としては、正直、重い」と胸中を明かした。

 悲願の夏Vへ、序盤から険しい道が待つ。次戦はともに実力校の履正社(大阪)-天理(奈良)の勝者が相手。「優勝を狙うなら相手は関係ない、と言う気持ちで挑む」と中井監督。広陵の夏がいよいよ始まる。【佐藤貴洋】