中日荒木雅博内野手(39)が史上48人目の通算2000安打を達成した。2125試合目。初安打は97年6月11日の広島戦で高橋建から。通算33本塁打は2000安打達成者で最少になる。

 残り1本で迎えた試合。4回の第2打席、美馬の初球134キロを右前にライナーで運んだ。

 入団時の監督の楽天星野仙一副会長から花束を贈られた。肩を抱かれ、頭をなでられると満面の笑みを見せた。続いて1学年下の森野将彦からも花束贈呈。歓声に両手を上げて何度も応えた。

 荒木は熊本出身。熊本工から95年ドラフト1位で中日入団。福留孝介、原俊介と抽選を外した末の1位だった。入団5年終了時で計15安打しか打てず、これも2000安打達成者の中で最少。98年から3年間は両打ちに挑戦し、左打席で2安打している。

 01年に頭角を現し、井端弘和(現巨人コーチ)との二遊間コンビで活躍。04年からそろって6年連続ゴールデングラブ賞。落合博満監督が率いた04年からの8年間でリーグ優勝4度、日本一1度に輝き、黄金期の主力として活躍した。04年から3年連続で二塁のベストナインを受賞した。

 打撃タイトルとは縁がないが、04年に年間9度の1試合4安打の日本記録を樹立するなど、固め打ちの多さが特長。07年に盗塁王。昨年8月、通算370盗塁で高木守道がもつ球団記録を36年ぶりに塗り替えた。

 22年目の今季は残り39本で開幕を迎えた。大きなスランプもなく順調に安打を重ねた。熊本に住む両親や、地元関係者も観戦する前での達成だった。