首位ソフトバンクでも、西武の勢いは止められなかった。5月21日以来の1軍登板、先発となった寺原が4回途中1失点と踏ん張り、2番手モイネロへ。4回に逆転し、モイネロから勝ちパターンに継投する流れをつくったが、5回先頭秋山の打球がモイネロの左手小指を直撃。「(指の)影響は特にない。今日はカーブ、スライダーの精度がよくなかった」と本人は影響を否定したが、同点に追いつかれ山川に勝ち越しの2点中越え二塁打を許した。

 工藤監督は「今日は我慢。無理ができない試合もある」と、6回から岡本を打たれながらも2イニング投げさせ、8回は7月31日の先発から中3日の松本裕に1イニング投げさせたが、勝ちパターンの救援陣は休ませた。「明日切り替えて。西武打線はイケイケという状態だが、低めに投げておけばそこまでない」と、13連勝の相手の状態を分析し、恐れることはないと前を向いた。この日は9連戦の7戦目で大阪からの当日移動ゲーム。打撃練習を短くし、シートノックをしないことで、選手を少しでも休ませようとした。3位西武とは5・5ゲーム差、2位楽天とは1・5ゲーム差。楽天が勝ち、ソフトバンクが負ければまたマイナス0・5差となり首位陥落となる。この日休んだ救援陣と今季9勝の千賀で、今日こそ西武特急を止める。【石橋隆雄】