「二刀流」が本格的にスタートする。日本ハム大谷翔平投手(23)は、今日3日ロッテ戦(ZOZOマリン)でDHとして復帰する見込み。8月31日には先発登板で4回途中64球を投げており、中2日の野手出場で、今季初めて本格的な「二刀流サイクル」に入る。大谷が欠場したロッテ20回戦(同)は、散発5安打で今季16度目の完封負け。大谷は「(体は)全然大丈夫です」と、腕ぶしている。

 大谷に替わるDHには横尾、さらに今季初スタメンの渡辺を並べたこの日の打線は、ロッテ涌井に6年ぶりの完封勝利を献上した。指揮官は「若いチーム、これを生かしていく。がむしゃらに向かっていくのはいい」と評価はしたが、大谷が投手調整に入り、野手で欠場したここ4試合の平均得点は2・3点。8月の月間打率3割8分9厘と好調な、野手大谷の存在の大きさは浮き彫りになっている。

 ソフトバンク戦での復帰登板では、ブルペンでの投球練習でもなかった今季最多64球を投げ、投手として本格的に始動した。次回登板は10日以上間隔が空く見込みだが、合間に野手で出場する「二刀流サイクル」にようやく軌道が乗った。この日もキャッチボールなど登板翌々日のメニューをこなした後、ティー打撃を行って打撃の状態を確認。栗山監督も「出られそうな感じだね」。シーズンは残り27試合だが、二刀流・大谷の2017年シーズンはやっと「開幕」を迎えた。【本間翼】