広島が2年連続8度目のリーグ優勝を決めた。広島の連覇は79、80年以来2度目だが、昨年が2位に17・5ゲーム差をつけ、今年は2位阪神と現在11ゲーム差。2年とも2桁ゲーム差で連覇すれば65~67年巨人と12、13年巨人に次いで3度目だ。

 昨年は打率、本塁打、盗塁、防御率の4部門でリーグ1位という史上6度目の記録をつくったが、今年も打率2割7分4厘、147本塁打、108盗塁が1位。この3部門で2年連続リーグ1位は67、68年巨人に次いで2度目になる。鈴木が新井から4番の座を奪うなど、打線でも若手の活躍が目立った。チームの勝利打点トップは28歳丸の12度、2位は23歳鈴木の11度で、昨年は1度もなかった23歳の西川がチーム3位の9度マークした。30歳以上の打者の勝利打点は昨年の43度から21度に半減したのに対し、20代が記録した勝利打点は昨年の38度から60度に増えた。

 昨年リーグ2位の2割6分4厘だった得点圏打率がリーグ1位の2割9分7厘へアップ。勝負強さに磨きがかかった広島打線は6点以上挙げたのが58試合もあり、セ・リーグでは50年松竹70試合、78年広島59試合に次いで3番目に多い。当然ながら6点以上挙げた試合は勝率が高く、53勝5敗と圧勝した。

 ここまで広島の得点は706点あり、1試合の平均得点は5・2点。得点2位のDeNAとは162点も差が開いた。過去、得点で2位に大差をつけたのは56年巨人で182点差。150点差以上は過去3チームしかなく、あの85年阪神でさえ2位とは115点差。チーム打率も2位に2分2厘差と、1チームだけ抜けた攻撃力を見せ、広島が37年ぶりの連覇を達成した。【伊藤友一】