夢の続きはプロで果たす。ドラフト候補で最速150キロ左腕の東大・宮台康平投手(4年=湘南)が連投で6回から救援したが、明大に連敗した。28日から始まる早慶戦で早大が連敗すれば同率5位となるが、40季連続の最下位が決定。通算6勝を挙げたエースは大学最終戦を終え、明日26日のドラフト会議を待つ。

 宮台が6回からマウンドに上がった。「自分の最大の武器」と言い切る直球を軸に連投で4回を投げた。5安打2失点で慣れ親しんだマウンドを降りた。「今季は目標としていた勝ち点を取れて、目標を達成できた喜びはあった。でも結局、最後に連敗して悔しい気持ちが一番です」と4年間を感慨深げに振り返った。

 1年秋に初登板し、3年春の立大1回戦で初完封を達成した。大学日本代表に選ばれたが、ケガにも泣いた。調子を崩したこの春は、チームメートとの行き違いもあった。「フォームを変えた春は結果が出なくて悩みました。でも、より高いレベルで野球をやりたいと思った」。38試合に登板し、175回1/3を投げて通算6勝。もがいた先に待っていたのはプロへの挑戦権だった。

 調査書は7球団から届いた。日本ハム栗山監督が初視察するなど、注目度は高い。「ドキドキと不安。名前を呼ばれるまで分からない。未体験のことなので。とりあえず、今日は(お酒を)飲もうと思います。明日はもう、試合がないので」。プロ入りが実現すれば、東大出身者としては6人目。15年ぶりとなった勝ち点の、原動力になったエースが次の夢に進む。【和田美保】