中日が来季も原点回帰で「強竜」復活を目指す。28日、来季のチームスローガン「原点回帰 Dragons愛!」を発表。今季の「原点回帰~ゼロからのスタート~」から、メインスローガンを変えずに臨む。

 森繁和監督(63)は「次の原点は強い中日ドラゴンズ。ファン、選手、球団が一体となってドラゴンズ愛を高めていこう戦おうということになった」と説明。愛の力で、5年連続Bクラスからの脱出に挑む。

 来季の具体的な目標を聞かれると、指揮官は前半戦勝率5割を掲げた。「簡単に優勝という言葉を使うけど、うちはいつまでもどこまでも目標というのは(勝率)5割。前半戦を5割でいけば、その先何かが起こるかもしれない」。

 今季を振り返ると、前半戦は37勝44敗3分けの借金7、5位でターンした。すでに首位広島には15ゲーム差をつけられていたが、3位DeNAとは4・5ゲーム差しかなかった。最終的に3位のDeNAが日本シリーズに進出したように、食らいついていけば「何かが起こるかもしれない」のが今のセ・リーグかもしれない。

 監督として挑んだ1年目で、感じたこともあった。「これだけ負けたらもっときついことを言われても仕方がない。でも、ファンはこれでも応援してくれるのかとあらためて感じた。ドラゴンズとしてもう1度、楽しそうに野球をやっている姿を見せなきゃいけない」と気づいた。

 チームの弱体化と重なり、ナゴヤドームは空席が目立っている。もう1度、超満員の竜党を沸かせるつもりだ。【宮崎えり子】