巨人に連夜の悪夢が襲いかかった。1点リードの8回。マシソンからバトンを受けて沢村がコールされた。難なく2死とし、連敗脱出への機運が高まった直後だった。ロペス、宮崎に連打されて、一、三塁。代打乙坂に152キロの直球を打ち返され、右翼手の亀井がいっぱいに伸ばしたグラブの上へと運ばれた。逆転2点適時打を浴びると、桑原、戸柱までの5連打で3点差に突き放された。

 勝ちパターンを、2戦連続で崩された。前夜も同じ8回に上原が捕まり、3失点で逆転負け。この日は沢村が開幕から11戦でリーグ最多タイの7戦目の登板で初黒星。高橋監督は「2死からなんでもったいなかった。昨日は上原がやられたが、今はうちで4人(沢村、マシソン、上原、カミネロ)が勝ちパターン。頑張ってもらうしかない」を奮起を促した。

 歯車がかみ合わないのは投手陣だけではない。打線も10安打で3得点とつながりを欠く。5連敗は、球団ワーストを更新する13連敗を喫した昨季の6月以来。指揮官は「もっと早く点を取らないといけないという部分もある。こちらのペースで試合をしていかないと」と、主導権を奪った戦いが負の連鎖を断ち切る条件になるとした。12年4月25日以来、6年ぶりの単独最下位。逆襲のときが待たれる。【為田聡史】