巨人が華麗なる重盗を決めたが生かし切れずに3連勝を逃した。1点を追う6回1死二塁。亀井が死球を受け治療で“間”ができた。再開直後の初球に走者が走った。重盗を多用しないチームにおいて一、二塁では昨年5月2日のDeNA戦以来の大胆策。その時は4点リードの場面で、難易度ははるかに高い。二塁走者の吉川大も「足を上げるのを見て、行けると思った。映像を見ながらやっているので準備はしていた」と振り返る会心の一手だった。

 だが後が続かない。19試合連続安打中だった長野が浅い右飛。大城も遊直に倒れた。5安打ながら6イニングで得点圏に走者を置くも、決定打が出ない象徴的な場面となった。高橋監督は「いつも打てたら苦労はしない。でも、そこで1本打つのが打者の力の見せどころ」。8回の好機も凡退し、連続安打が止まった長野は「(6回は)最低でも同点というケース。申し訳ない」と反省した。