中日松坂大輔投手(37)が、早期の復帰へ意欲を見せた。先発予定だった17日の西武戦で試合前に背中を痛め、登板を回避。20日にナゴヤドームでリハビリを行い、負傷以来初めて、報道陣の前に姿を見せた。他の投手陣とは別メニューで、外野フェンス沿いをウオーキングだけで、残りの時間は患部の治療に費やした。球場を離れる際、記者の問いかけに「大丈夫じゃないですよ」と冗談めかし、暗い表情を見せなかった。

 オールスターのファン投票で1位を独走し、ケガの回復具合に注目が集まっている。松坂は前向きに見通しを語った。「マッサージ、電気治療、はりなどやれることは全部やっている。(首脳陣とは)軽く話はしたが(次の登板日までは)話していない。明日(21日)、体を動かしてみて、大丈夫そうなら、キャッチボールを始める。できるだけ早く(試合で)投げたいが、見切り発車にならないようにしたい」。状態次第できょう21日にもキャッチボールを再開する考えを明かした。

 早期復帰への意欲は強い。この日もボールを握ろうとしたが、周囲から止められた。勝崎コンディショニングコーチは「(張りは)ちょっと取れてきたと、トレーナーから聞いた。投げたがりだから、止めておかないと。今日も大丈夫、投げてみようと言ってきたけどね。明日の状態を見て(復帰の)プランを考えます」と話した。

 松坂は出場選手登録を抹消しており、再登録は28日から可能。最短なら6月29日からの巨人3連戦(ナゴヤドーム)での復帰も視野に入れる。しかしケガの悪化による長期離脱だけは避けたい。慎重に復帰プランを練る。【伊東大介】