ボール球を振ってくれない。阪神投手陣はカープ打線の徹底したスタイルに苦しみ続けている。

 今季の広島戦16試合で与えた四死球は95個。1試合平均5・94個という数字は残り4球団相手のデータと比べて圧倒的に悪く、唯一の5個台だ。他4球団への四死球は巨人62、ヤクルト58、DeNA35、中日66。試合数は違うものの、広島への多さは一目瞭然。象徴的だったのが7月26日の甲子園。先発藤浪が1回1死しか取れず5失点KOされた試合、広島打線は打者7人のうち4人が四球を選んでいる。15日の才木も3連続四球で降板した。

 強打者ぞろいだけにボール球で誘いたいのに振ってもらえず、走者がたまれば狙い球を強振されて-。癖がバレているのかと疑心暗鬼になるぐらい、広島スコアラー陣によって丸裸にされている感覚がある。【阪神担当=佐井陽介】