西武がソフトバンクの1発攻勢に沈んだ。2位との直接対決に3連敗。3試合合計で9本塁打を浴びた。計20失点のうち、実に18失点が本塁打によるもの。辻監督は「ホームランは、そう簡単に打てない。打った方がすごい」と選手を責めることはしなかったが、さすがに打たれすぎた。

特に、カウントを悪くしてから、思い切り振られての被弾が目立つ。この日は初回2死一塁、柳田に1-0から先制2ラン。2回2死満塁、今宮に3-1から満塁弾。8回無死一塁、再び柳田に2-0から同点2ラン。秋元バッテリーコーチは「序盤はホームランを警戒して、ボール、ボールになったところもある。ストライクを取りにいって打たれたものばかりではない」としながらも、「対策は必要」と続けた。

柳田対策も必要だ。3連戦全試合で打たれ、計4発を献上した。球界屈指のクラッチヒッターに、打率3割9分、8本塁打と打ち込まれている。直接対決は9月に7試合を残す。1発を警戒してボール先行になった面はあるとはいえ、秋元コーチは「柳田には全球勝負のつもりでいかないと。相手が上、で済ましてはいけない」と戒めた。

今カードで優勝マジック点灯の可能性もあったが、今季2度目の同一カード3連敗。5ゲーム差に縮められた。ただ、まだまだ動じる状況でもない。辻監督は「(6点差から)よく追い付いた。気持ちを入れ替えて、やります」と締めた。ソフトバンクとの再戦は3週間後。スキをなくす作業を重ねる。【古川真弥】