ソフトバンクがZOZOマリンの強風に苦しみ、連勝は4でストップした。前日4日は風速20メートル以上の強風で試合中止となったが、この日も常に10メートルから14メートルの風が吹き荒れた。先発松本裕は球を操れず、3回4失点でKO。先発に黒星がつくのは8月16日楽天戦の武田以来だ。

4回2死満塁の守りでは、井上の左翼への本塁打性の打球が、風速11メートルの風に強烈に戻された。左翼の長谷川勇が打球めがけて飛び込んだが、グラブの前で落ち、走者一掃の適時二塁打。試合の流れを決められた。中堅の柳田も「打った瞬間、当たりは本塁打。上空で(打球が)止まった。ここ以外だったら本塁打だった」と驚いた。工藤監督も「同じ条件でやっている。試合前に飛球の練習もしていた。難しい(打球)判断だった」と長谷川勇を責めなかった。

先手を取ろうと工藤監督は初回から動いた。2死一、三塁で柳田が二盗を試みアウトとなったが、工藤監督の作戦は重盗だった。「意図がうまく(三塁走者に)伝わっていなかった。しっかりサインを出しておくべきだった」。2回は1点差で1死三塁から甲斐にスクイズを命じたが、見破られて捕邪飛併殺に。

首位西武が負け、ゲーム差は4・5のまま。ZOZOマリンではあと5試合。連覇のために、風も攻略しなければならない。【石橋隆雄】