広島田中が巨人との決戦へ気持ちを新たにした。巨人にはCSファーストステージの2試合で「2番二塁」で先発出場した弟俊太が在籍し、明日17日からのファイナルステージでは兄弟同時スタメンが濃厚。セ・リーグのCSで、兄弟が敵味方で同時に出場するのは初めて。「幸せなこと。僕も一生懸命頑張らないといけない。兄弟で盛り上げていければ」と意気込んだ。

兄広輔は、一昨年のCSは8割8分2厘の出塁率でMVPを獲得した。敗退した昨年も打率3割3分3厘。CS通算打率5割4分8厘の“CS男”だ。今年も7日の最終戦以降の調整期間は練習量を落とさず、仕上げてきた。「振る量も走る量も変えずにやってきた。いい準備をしてきた」。「1番遊撃」での起用が濃厚で「チームで最初に打席に入るので、自分の結果ではなく、チームを勢いづけられるような打席にしたい」と気持ちを高ぶらせる。

弟俊太もファーストステージで打率4割2分9厘、2試合連続盗塁と“CS男”の香りを漂わせるが「弟に限らず、走ってくる選手はケアしたい」と表情を引き締める。兄弟でもグラウンドに立てば敵。田中ブラザーズが火花を散らす。【前原淳】