広島緒方孝市監督(49)が当たりくじをゲット! 「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」が25日に都内で開催され、広島は1位で報徳学園・小園海斗内野手(3年)を指名。オリックス、DeNA、ソフトバンクとの4球団競合の結果、抽選で交渉権を獲得した。ソフトバンク工藤監督との日本シリーズ「前哨戦」を制した指揮官は、小園の高卒新人では異例となる来春キャンプ1軍スタートの可能性も示した。

緒方監督は残っていた1枚を右手で引いた。他の3人が悔しがるのを尻目に、悠然とガッツポーズ。昨年は中日との競合で中村奨を引き当てた指揮官に、今年も残り福があった。

「松田オーナーから絶対に引いてこいとプレッシャーを受けていた。3球団は重複するだろうと聞いていた。直前に4球団になって厳しいと思っていた。うれしさよりホッとした」

事前情報では公表していたオリックス、ソフトバンクとの三つどもえ。そこにDeNAが参戦したが、見事に当てた。今年も験かつぎはしなかった。ソフトバンク工藤監督との日本シリーズ「前哨戦」に先勝。明日27日開幕のシリーズへいい流れかと聞かれ「そうとってください」と話した。

小園は脂が乗っている田中、菊池の次の世代を担う選手として球団が高評価した。指揮官も「3拍子そろったウチにぴったりの選手。将来の主力として期待している」と絶賛した。

大きな期待から、早くも来春キャンプ1軍スタートの可能性まで示した。「メディカルチェックを受けてトレーナーと話して、基礎体力を把握した中でよければ1軍キャンプに帯同させてもいいかなと思う」。実現すれば球団の高卒ルーキーでは異例。昨年の中村奨も2軍スタートだった。

2位では希望通りに即戦力投手の九州共立大・島内颯太郎(4年)を指名した。何より1位小園の交渉権を獲得したことで、ドラフト全体の指名がスムーズに運んだ。緒方監督は金の卵に向けて「会えるのを楽しみにしている」。期待は膨らむばかりだ。【大池和幸】