今季限りでの現役引退を表明している広島新井貴浩内野手(41)がプロ野球人生に幕を下ろした。34年ぶり4度目の日本一には届かず、最後の花道を飾ることはできなかった。

崖っぷちに追い込まれ迎えた本拠地での一戦。8回、先頭打者として代打で登場した。ソフトバンク武田の前に遊ゴロ。一塁への全力疾走を見せた。9回は一塁の守りについた。最後まで勝利を信じ、2点を追う9回の攻撃もベンチの最前列で立って選手を鼓舞し続けた。敗戦が決まると、目に焼き付けるようにソフトバンクの胴上げを見つめた。

試合前「ファンに喜んでもらえるような試合にしたい。自分のことで感傷的になるようなことはない」と話していた新井。勝利で終えることはできなかった。