日本ハムは5日、札幌市内のホテルで正式決定した23年開業を目指す新球場建設についての概要を発表した。

3月26日に建設候補地を北海道・北広島市にある「きたひろしま総合運動公園」予定地に決め、これまで多角的な観点で調査・検討を重ねた結果、10月31日に日本ハム本社から同地に新球場「北海道ボールパーク(仮称)」の建設を正式に決めたことが発表されていた。

高橋はるみ北海道知事、上野正三北広島市長も登壇し、球団側と交通アクセス面の強化や地域活性化などについて相互連携を行う協定を締結した。高橋知事は「北海道全体のさらなる活性化につながることを心より願っています。しっかり応援してまいりたい」と、話した。

また、新球場のデザインも発表された。選手のパフォーマンスが最大限生かされる新球場を核に、国際競争力を有するライブ・エンターテインメントとして「世界がまだ見ぬボールパーク」を目指す。

日本初の開閉式天然芝球場、開閉式の屋根は北海道で古くから多く存在する「切り妻式屋根」と呼ばれる三角屋根をモチーフにしている。本塁から中堅方向へスライドさせる。周囲の自然と溶け込む茶色を基調とし、中堅後方には最長部で70メートル、幅が180メートルの「グラスウォール」を設置。太陽光を採光できるもので、屋根を閉じても天然芝の養生することがでるという。

将来的には「グラスウォール」のグラウンド側をLEDビジョンにして映像装置とすることも検討されている。左翼上段には世界初の地下からくみ上げる天然温泉に入りながら野球観戦が出来る温浴施設も設置予定など、夢あふれる建築デザインが発表された。

新球場の概要は以下の通り。

【名称】

北海道ボールパーク(仮称)

【建設予定地】

北海道北広島市共栄(きたひろしま総合運動公園)

【建設費用】

約600億円(球場周辺外構部および球場内設備・機器等を含む)

【仕様】

開閉式屋根 天然芝フィールド

【建築面積】

約5万平方メートル

【延べ面積】

約10万平方メートル

【収容人数】

約3万5000人

【構造】

RC造(鉄筋コンクリート造) S造(鉄骨造)

【階数】

地下1階、地上4階

【施主】

日本ハムグループを主体とした新球場保有・運営会社(19年秋設立予定、資本金200億円超、日本ハムグループの出資比率は66・7%、他の33・3%は外部パートナーを想定。同社の筆頭株主はファイターズ)

【PM・CM(プロジェクトマネジメント、コンストラクションマネジメント)】

山下PMC

【発注先】

大林組グループ(大林組社、HKS社) ※設計施工一体型発注

【建設スケジュール】

18年11月 基本設計および実施設計期間

20年春頃 建設着工

23年1月 竣工

23年3月 開業

【コンセプト】

「“北海道のシンボル”となる空間を創造する」

※食とスポーツを有機的に融合させることで健康を育み、道民・市民・ファンの皆様が愛着と誇りを持てる施設を目指します。