残り2枠の争い!! 広島佐々岡真司投手コーチ(51)が6日、残り2枠となった開幕ローテーション投手を日本人3投手で競わせることを明言した。

開幕投手候補の大瀬良をはじめ、ジョンソン、野村、床田の4投手は確定。残る2枠の候補に九里と岡田、そしてアドゥワ誠を挙げた。昨年中継ぎで53試合登板の20歳アドゥワは今日7日、社会人選抜のオール広島との試合で先発生き残りをかける。

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普段は淡々としているアドゥワが珍しく、残された先発枠への思いをあらわにした。「少なからずチャンスはあるので、食らい付いていきたい」。与えられたところで黙って役割をまっとうしてきた若手が、残された先発枠入りへ意欲を示した。7日のオール広島戦でアピール投球を誓った。

広島の開幕ローテーションは、大瀬良、ジョンソンに加え、野村と床田が確実となった。残る枠は2。佐々岡投手コーチは「そのへんの枠を九里、岡田、アドゥワで競ってほしい」と3投手による争いを明言した。新外国人のケーシー・ローレンス投手(31=マリナーズ)の名前も挙げたものの、現在1軍に残る中継ぎの外国人投手が好結果を残し、外国人枠の関係から厳しい状況にある。

日本人3投手によって、残る開幕ローテの2枠が争われる。29日の開幕戦を前にした19日からのオープン戦ラスト6連戦は、シーズンを想定するとみられ、この3人にとってのアピール登板は17日オリックス戦までと時間は限られている。

岡田は5日の巨人戦で4回を4四球も2安打5三振1失点に抑え、昨年8勝の九里も同日の教育リーグ・ソフトバンク戦に先発して4回無失点。昨年のローテーション投手が復調気配を見せる中、今年先発挑戦のアドゥワはオール広島戦に生き残りをかける。昨季は高卒2年目で中継ぎで53試合に登板するなどフル回転。プロでの先発経験はないが「先を見ずに1イニング1イニングのつもりで。何とかゼロに抑えられたらと思う」と、リリーフと同じ気持ちでマウンドに上がる。

今週の登板が最終テストではないものの、来週の登板内容までが開幕ローテ入りへの判断材料となる。開幕が近づくとともに、先発2枠をかけた争いも激しさを増していく。【前原淳】