連続続きの大爆発だ。日本ハム大田泰示外野手(28)が10日、オリックスとのオープン戦(京セラドーム大阪)で3試合連続となる2打席連続本塁打を放った。3回に右中間席へ放り込むと、5回にも左中間の5階席へと運ぶ4号ソロアーチを架けた。ここまで絶好調で、打率は5割5分6厘。オープン戦6試合で10安打4本塁打と、安打数と本塁打数で12球団単独トップに躍り出た。

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連日の大爆発だ。日本ハム大田が、また打った。3回の第2打席だった。オリックス榊原の2球目、外角高めに浮いた144キロ直球を見逃さなかった。まるでメジャーリーガーのようなアッパースイングで捉えた打球は、一直線に右中間席へ。「初球の変化球を見逃した後だったので、速い直球を捉えることが出来たのは良かった」。悠然と打球を見送りダイヤモンドを一周すると、昨季途中から始めた両腕に力こぶを作る“マッスルポーズ”でベンチを盛り上げた。

続く5回の第3打席では、荒西に2球で追い込まれてから粘った。6球目、甘く入ったスライダーを下から上へ勢い良くすくい上げ、左中間の5階席へとぶち込んだ。ボール球は見極め、厳しいコースはきっちりとファウルで逃げる。「逆らわずに、しっかり芯で捉えられている。バットの力に頼らず、体全体で振れている」。6日ロッテ戦(鎌ケ谷)、9日阪神戦(甲子園)に続く3戦連発で、持ち前の長打力が止まらない。

意識改革の、たまものだ。野球となれば生真面目な性格ゆえに、悩みもあった。「去年までは『キターッ』という球が来ると、力んでミスショットしていた」。絶好球にも、遠くへ飛ばしたい心をぐっと抑え「8割くらいの力でバットの芯に当てることを意識している」と言う。「真面目にやるとダメ。遊びの中で軽く振るといい」。打球の角度を念頭に、冬の間、黙々と打撃マシンと向き合った取り組みが、吉と出た。

今季は外野と平行して三塁守備にも挑戦中で「足腰の強化につながっている」。しっかりした土台も好調の要因か。投手との勝負で「自分が優位に立てる打席が送れている」と自信を深める背番号5の打撃は、まだまだ底が知れない。【中島宙恵】

▼日本ハム大田は10日オリックス戦の2発でオープン戦4本塁打。この日まで出場6試合で18打数10安打4打点、打率5割5分6厘、出塁率6割3分6厘と好調だ。日本ハム移籍後のオープン戦は、17年が左脇腹痛で出遅れ1試合1打数無安打、18年は11試合24打数5安打1本塁打(打率2割8厘)だった。

▽日本ハム栗山監督(打撃絶好調の大田に)「このまま良い状態で行きます!打順に関しては、これから考える」