巨人が帰ってきたミスターの前で単独首位に躍り出た。

1回に先頭の吉川尚、坂本勇の連打で無死一、二塁の好機をつくると、丸が一塁線を破る先制適時二塁打を決めた。さらに2点リードの3回1死二、三塁で岡本が左中間フェンス直撃の2点適時打で追加点。ゲレーロも2号3ランで続き、一挙5得点でたたみ掛けた。7点リードの5回には丸の移籍後初本塁打となる1号ソロも飛び出した。

本拠地開幕戦のお立ち台に上がった丸は「東京ドームでまずは1号が打てて良かったと思っています。(ベンチの味方の丸ポーズに)阿部さんがずっとやってくださったのでありがたかかった。伝統のある戦いですし、非常に身が引き締まる。その中で今日のように結果を出すことができて良かった。まだまだシーズンは長いですし、今、チームが勢いに乗っているので連勝を伸ばしていきたいです」と大声援で迎えられた。

先発山口も7回5安打3失点で今季初登板初勝利をマーク。8回からは継投に入り今村、宮国が無失点で締めて3連勝を決めた。

この日は長嶋茂雄終身名誉監督が東京ドームを訪れて観戦した。昨年7月に胆石のために入院し、公の場に姿を見せたのは298日ぶり。懸命のリハビリで本拠地開幕戦に足を運んだミスターに呼応するようにナインが躍動した。同終身名誉監督は「東京ドームに来たのは久しぶりだな。やっぱり球場はいいね。わくわくするよ。みんな喜んでくれて、手を振ってくれてね。打線も吉川君、坂本君、丸君が、1、2、3で先制してから、爆発したね。岡本君ももう少しかなと思ったけど、よく打った。また、ドームに来て応援したいと思います」と球団を通してコメントした。

原辰徳監督は「ジャアンツのペースで初回の2点、そのあとの非常にいい攻撃の中で試合を進められたのが良かった。(長嶋茂雄終身名誉監督が観戦し)しっかりご挨拶できなかった、会えなかったのですが、うれしいですね」と話した。

伝統の一戦は昭和が巨人の630勝495敗54分け。平成はこの日の勝利で430勝318敗17分け。平成最後の「東京ドームでの伝統の一戦」の第1ラウンドは打線が躍動し、先勝した。