「キャリア最低」から復活する。2軍調整を続けていた阪神藤浪晋太郎投手(25)が25日、ウエスタン・リーグのソフトバンク戦(鳴尾浜)に先発し、5回5安打4失点、4四死球だった。日程的にこれが今季の公式戦最終登板となる見込みで、プロ7年目で初めて1軍未勝利に終わる。10月7日から、みやざきフェニックス・リーグに派遣される予定で、来季に向けて鍛錬の秋を迎える。

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藤浪はどこか、すがすがしい表情を浮かべていた。

「1年間、自分と向き合って、初めて1軍で1試合しか出られなくて、1勝も出来なくて。キャリア最低の年になりますし、向き合う年という位置付けというか、今年があったから来年以降投げられた、という1年にしていけるようにやっていきたい」

プロ入り7年目で初めて1軍未勝利。不振でもがき続けたこの1年を決して無駄にはしない。

1、2軍の残り試合を踏まえると、この日が今季最終登板。3回2死二塁、この試合最速153キロを計測したが、栗原に先制2ランを浴びた。5回は2四球と長打が絡んで2失点。4四死球と制球難の課題を残したままのように映るが、藤浪には数字以上に内容に手応えはあった。

「数字が良くないですけど、いいボールもあった。打たれたボールもほんの1個分中に入ったりと、悪いボールではない。香田さん(2軍投手コーチ)とも話しましたが、結果以上に内容は悪くなかったんじゃないかな、と」

つかんだ感覚を来季につなげるため、秋は大事な季節になる。10月はフェニックス・リーグへの派遣が予定されている。17年も参加したが、クライマックスシリーズ(CS)の先発要員として一時帰阪。フル参戦となれば初めてとなる。

平田勝男2軍監督(60)は完全復活へ向けて、思い切った「藤浪リバイバルプラン」の一端を明かした。「結果を求めないから、大胆な条件を付けて。『このイニングは全部真っすぐ』とか。香田コーチと藤浪と話をしながら、シーズン中トライ出来ないことをやってもらうという考えを持っています」。さまざまな条件を付けながら、1つずつ磨いていく考えだ。

不完全燃焼のシーズンだったが、藤浪に悲観する様子はない。「来年に向けて早いですけど、気持ちを切り替えて。今後にいいものを出していきたい」。実りの秋にする。【磯綾乃】