来年のドラフト上位候補、トヨタ自動車・栗林良吏(りょうじ)投手(23)が4安打完封勝利を挙げた。完投は入社後初めて。毎回の13奪三振、1四死球の内容だった。

初回にいきなり1死一、二塁と走者を背負ったが2連続三振で切り抜け、ペースをつかんだ。「変な緊張感があったけど、初回のピンチでスイッチが入りました。あそこを抑えられたのが大きい。気持ちを入れた球を投げれば抑えられると思っていたので、気持ちを入れました」。最速151キロの直球と高速カットボールで相手を封じ込んだ。何度も雄たけびを上げる、気迫満点のマウンドだった。

社会人では初の9回完投。この試合も投げきるつもりはなく、初回から飛ばした。1-0の展開で佐竹功年投手(36)らへの継投も考えられたが、藤原航平監督(39)から終盤に「頼む」と伝えられた。

「全力で投げても9回を投げきれると分かった。自信になりました。次も初回から飛ばしたい」。名城大でもドラフト候補に挙がったが、社会人へ。ステップアップを実感する全国初白星だった。

本領発揮できなかった打線の中で、小畑尋規捕手(23)が決勝打。2回2死一塁から中堅右にしぶとく落とす二塁打で先制点をたたき出し、これが決勝点になった。