日刊スポーツは随時連載「期待しタカ」と題して、ソフトバンク担当記者による応援企画を掲載しています。

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昨シーズン、ソフトバンクはオリックスに対して16勝7敗2分けと、貯金9も稼いだ。パ・リーグ5球団では一番「カモ」にした相手だった。チーム防御率も3・03と5球団中、もっともいい数字。得意としていたが、この結果に複雑な思いを抱いている投手がいる。昨年、中継ぎで勝利の方程式に入った高橋純だ。

◆高橋純のリーグ球団別防御率

日本ハム  [試]9 [防]0・00

ロッテ   [試]8 [防]0・87

西武    [試]7 [防]3・18

楽天    [試]8 [防]3・27

オリックス [試]6 [防]9・00

(交流戦は7試合2・08)

オリックスだけ断トツで悪い。主に7回を任された高橋純は45試合に登板し3勝2敗17ホールドをマークし、チームの勝利に貢献した。ただオリックスには6イニングで6失点(自責6)と屈辱を味わった。

苦い思い出は8月21日。ヤフオクドーム(現ペイペイドーム)での19回戦。2点リードを逆転され、1点ビハインドの状態で7回から登板した。追加点を許さなければ再逆転可能な展開でマウンドへ。しかし1回ももたず4失点した。先頭打者は三振も、吉田正に左安を許すと続くロメロに四球を与えて傷口を広げた。モヤに適時二塁打を打たれ、2死後に途中出場だった小田に3ランを浴びた。9月22日(京セラドーム大阪)では、4点リードで迎えた7回に登板も1死から8、9番打者に連続四球を与えて降板。チームは勝利したが、打者3人しか投げられず2失点となった。いずれも四球が絡んでの結果だった。「オリックスに対しては苦手なつもりはなく余裕があるつもりでした。打たれたことはしっかり対策を考えないといけません」とリベンジを誓う。

右肩の張りで調整は遅れ気味だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で開幕が遅れて「チャンスをもらった」と前向きに捉えた。必ずやオリックスへのリベンジを果たしてくれると願っている。【ソフトバンク担当・浦田由紀夫】