阪神ドラフト6位の小川一平投手(22)が25日、甲子園での集合練習後にオンライン取材に応じ、開幕1軍入りへの決意を語った。

「開幕1軍への思いは、自分の中で日に日に大きくなってきています」

小川は3月11日のヤクルトとのオープン戦(神宮)で無失点デビューし、その後も1軍に同行。だが、コロナ禍で開幕延期となり、開幕1軍をかけた争いも一時中断を余儀なくされていた。自主練習期間は鳴尾浜で体を動かし、23日からは甲子園での集合練習に合流。「上(1軍)で練習できているので、このまま開幕1軍を目指して練習していけたら」。球団の大卒新人投手が開幕1軍入りすれば、00年の吉野誠氏(現球団スカウト)以来20年ぶりとなる。

開幕は6月19日に正式決定。メンバーに入れば、いずれはリベンジの舞台、東京ドームでの登板が巡ってくるはずだ。小川は東海大九州2年時の17年、同球場で行われた大学選手権の天理大戦でリリーフ登板した。結果は4回途中2失点(自責2)で、チームも5-8で敗れた。敗戦投手にはならなかったが「負けている場所。悪いイメージをなくしていきたい」と雪辱を誓った。開幕1軍の切符をつかみ、その思いを実現してみせる。【只松憲】

▼阪神の新人が開幕1軍入りすると、昨年の木浪聖也、近本光司に続いて2年連続。投手となると、15年石崎剛以来、5年ぶり。大学から直接プロ入りした投手に限ると、00年吉野誠(日大)以来、20年ぶり。

◆00年吉野の初登板 3月31日の開幕戦、横浜(現DeNA)戦(横浜)に、1-5と劣勢の5回裏からデビュー登板を果たした。6回に味方が5点を挙げ大逆転し、初勝利の権利を得る。ところがその裏、先頭の石井琢に二塁打、続く波留の適時打で追いつかれるなどし、1回0/3で降板。「やってやるぞ、と力が入ってしまいました」と悔しさをにじませた。吉野はこの年、救援主体で34試合に登板。0勝4敗0セーブ、防御率3・99という成績だった。