日本ハムがオリックス1回戦(京セラドーム大阪)で完敗した。打線は相手先発のアルバースの前に7回まで2安打無得点。

最終9回に敵失で1点を奪うのが、やっとだった。投手陣も吉田正に4号2ランを含む4安打と打ち込まれるなど7失点。投打とも元気がなく、これで開幕から4カード連続で初戦は白星なし。借金は再び「3」に膨らんだ。

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最終9回、大田のボテボテの三ゴロが相手の失策を誘った。その間に奪った1点が、唯一の得点だった。最後は4番中田が中飛に倒れて、反撃は終了。終わってみれば、投打に圧倒されての完敗だった。これで開幕からの4カードの初戦は3敗1分け。12球団で唯一、白星に恵まれない。栗山監督は「取りたいと思ってやっているけど、なかなか取らせてもらえない」と早口で言った。

打線がなかなか、連戦の初戦で爆発しない。この日はアルバースに手玉に取られた。ツーシームを中心にテンポよくストライクを投げ込まれた。手元で微妙に動くクセ球なのか、凡打の山を築かれた。2回先頭の中田の二塁打も、相手守備の連係ミスによるもの。しっかり捉えた打球は、6回先頭の石井が放った右中間フェンス直撃の二塁打だけ。もどかしい展開から脱することができなかった。

同一カード6連戦が続く中で、どのチームもカード初戦の先発には好投手をぶつけてくる。今季の火曜日の得点は0→1→1。前カードは投手陣の踏ん張りで引き分けに持ち込んだが、思うような野球が展開できていない。「相手がいい(投手)と分かっている中で何とかしないといけないのが野球」と指揮官が話すように、容易ではなくても打ち破らなければ、苦しい流れは断ち切れない。

この日は1番から5番までの日本ハムの中心を担う打者が計19打数2安打と抑え込まれた。一方で、オリックスは3番吉田正が4安打2打点、4番ジョーンズも1安打2打点としっかり仕事をされた。栗山監督は「中心バッターにしっかりやられれば、やられるだけ」と振り返った。逆に言えば、日本ハムも中心打者が打たなければ、勝利は近づかない。シーズン序盤だが、踏ん張りどころ。やられたら、やり返すだけだ。

▽日本ハム小笠原ヘッド兼打撃コーチ(先発アルバースに対してわずか2安打の打線に)「なかなかうまく交わされて、対応しきれなかった」

◆今季日本ハムのカード初戦 6月19日の開幕戦は西武(メットライフドーム)に0-3の完封負けを喫した。安打も中田の二塁打と石井の内野安打のわずか2本。続く楽天(楽天生命パーク)との6連戦初戦も5安打で0-4の完封負けだった。札幌ドーム開幕戦となったソフトバンク戦はケガからの復帰登板となった上沢の力投もあり、延長10回1-1の引き分けだったが、続く2戦目は0-4で完封を喫した。