広島大瀬良大地投手(29)が4回途中で、ともに今季ワーストの被安打9、8失点で4敗目を喫した。

前回登板の8月29日阪神戦(マツダスタジアム)では3回5失点。まさかの2試合連続KOとなった。打線も8安打しながら、1得点の拙攻。引き分けを挟んで2連敗で、借金は今季ワーストを更新する「8」。巨人が阪神に勝ち、自力優勝の可能性が消滅した。

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大瀬良は降板後、ベンチで下唇をかみしめ、うなだれた。制球に苦しみ、試合序盤にゲームの流れを相手に渡してしまった。4回もたず、ともに今季ワーストとなる被安打9、8失点。「ボールの精度も良くなかったし、コントロール的にも高かった。自分のボールを投げられなかった」と猛省した。

出ばなをくじかれた。初回先頭の梶谷に左中間への二塁打を浴び、1死三塁でソトに中前適時打を許すなどいきなり2失点。3回にはソトに右中間へソロ被弾。4回無死一、三塁から柴田に3ランを浴びた。続く投手大貫に右前打を許し、1死から梶谷に左前打を打たれたところで降板。2番手中田も2死一、二塁からソトに2打席連発の左越え3ランを許し、早々と試合の行方は決まった。

マウンド上に本来の大黒柱の姿はなかった。8月上旬にコンディション不良から復帰し、ローテーションの核として投手陣を引っ張ってきた。しかし2戦連続でKOと苦戦が続く。「2試合連続で悔しい結果になってしまった。今後自分の投球ができるように、自分を見つめ直してまた頑張ります」と巻き返しを誓った。

佐々岡監督はエースについて「状態もあまり良くなかったし、ボールも悪かったからこういう結果になっただろうし、あそこ(4回)で試合が決まった」と指摘。次回登板については「考えるよ。今からね」と登板間隔を空ける可能性を示唆した。チームは引き分けを挟んで2連敗。借金は今季ワーストを更新する「8」となった。指揮官は「明日、切り替えてやる。それしかない」と懸命に前を向いた。チーム一丸で巻き返す。【古財稜明】

広島佐々岡監督(大瀬良について)「状態もあまり良くなかったし、ボールも悪かったから、こういう結果になっただろうし、あそこ(4回)で試合が決まった。(ファンは)暑い中、来てくれたのに申し訳ない」