ロッテ藤岡裕大内野手(27)が殊勲の決勝弾を放ち、チームを4年ぶり7度目のCSへ導いた。

同点の4回2死走者なし、西武松本の高めに浮いたカーブを捉えた。「入ってくれ」と願った打球はロッテファンの待つ右翼席へ。CS進出がかかる大事な直接対決で飛び出した4号ソロ。

「体が自然に反応して、良い角度で上がった。自分の本塁打で貢献して勝てて非常にうれしかった」

苦しい時期を経験したからこそ、喜びもひとしおだ。チームは10月初めまで首位ソフトバンクと僅差でせめぎ合う好位置につけていたが、その後失速。最大14あった貯金は1に減り、4日には1度は3位に転落した。

「最後の最後にチームが沈んで、いけると思っていたCSがどんどん遠くなる感じは戦っていて非常に苦しかった。最後に勝てばCSというところで一丸で戦えた。良い流れになるかなと思います。日本一になるチャンスは残されている。明日も勝って、いい形で終わりたい」

藤岡にとっては初のCSが待っている。視線の先にある日本一に向け、負けられない戦いを制した勢いのまま、2位からの下克上を狙う。【小早川宗一郎】