日本ハム栗山英樹監督(59)が、早期の新人実戦デビューをにおわせた。10日、2日連続で新人合同自主トレを視察。例年、2月中旬の紅白戦が新人お披露目の場となっていたが、今年は少し事情が違う。「新人というくくりは、全然ない」とし「1軍キャンプにいれば(その前に)実戦がある」。栗山政権下では最速となる2月7日紅白戦(名護)でのデビューに含みを持たせた。

今年の新人は、走攻守で即戦力の期待が高い。ドラフト1位伊藤大海投手(23=苫小牧駒大)を筆頭に、俊足の同2位五十幡亮汰外野手(22=中大)、大学ジャパンの4番を担った同3位古川裕大捕手(22=上武大)、同6位今川優馬外野手(23=JFE東日本)は今年2月の春季キャンプで1軍スタートを狙える存在だ。「どういう風に持っていくのが一番いいか。ちょっと考えている」と指揮官。素材を生かす道筋を、慎重に練っている。

新人サイドも計画的だ。開幕を見据えて、大学時代から1カ月前倒しで調整を重ねる伊藤にとっては、ちょうど計算通りでの実戦となる。第2クールでブルペン入り、最終クールで捕手を座らせ約50球の投球練習を目指しており「段階を踏んでいく中で、最高のアピールを常に続けていきたい。心と体をしっかり作った状態でキャンプを迎えたい」。初詣のおみくじで人生初の凶を引き当て、大吉が出るまで14度も挑戦した生粋の負けず嫌い。熱い心をそっとしまい、律しながらデビューに備える。【中島宙恵】