あるぞ勝ちパターン入り! 広島ドラフト1位の栗林良吏投手(24=トヨタ自動車)が23日、対外試合2試合目となる中日との練習試合(北谷)で8回に登板し、1回無失点と快投した。最速150キロの直球を軸に、1イニングを3人で片付けた。17日の巨人との練習試合(那覇)に続く快投。佐々岡真司監督(53)は明言は避けたが、勝利の方程式入りも視野に起用していくことになりそうだ。

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栗林が「8回」のマウンドで躍動した。「ヨイショッ!」と気迫を込めた投球で、最速150キロの直球にカットボール、カーブ、フォークを駆使。相手に的を絞らず、根尾からは外角低めのフォークで空振り三振を奪うなど、地元愛知で幼少期からファンだった中日打線を3人で封じ込んだ。全11球中ボール球が1つと抜群の安定感。「ストライク先行でいけたのでよかった。全球種がある程度ゾーンにいけていた」。“セットアッパー”の役割を終え、充実の表情で球場を後にした。

準備段階から中継ぎ登板を想定して試合に入っていった。6回裏にキャッチボールを始め、7回表中にブルペン入り。8回表にはベンチに戻り、キャッチボールして待機した。1回を投げた17日の巨人との練習試合の翌日18日には連投テストでブルペン入りをしていた。ここまで中継ぎとしての調整、実戦登板を続ける右腕は「準備はしっかりとできている。準備ができた結果が、今回の結果だと思う」と手応えを口にした。

中継ぎとして2試合連続で1イニングを無安打無失点に抑えた。佐々岡監督は「2試合目で彼本来のピッチングができるようになっていると思う」と評価。先発、中継ぎの起用法については「いい悩み。まだ分からん」と明言は避けたが、「こういう投球をしたら(後ろで)使ってみたいというのはある」と勝ちパターンで起用したい構想も膨らんできたようだ。

栗林はここまでのリリーフ調整について「ある程度プロの流れはつかめてきた。マウンド上でもプロの間がだいぶわかってきた。自分のペースにしっかり持ってきて、常に慌てないようにいけたら」。次戦に向けては勝負どころでの「決め球」をテーマに掲げ「あの(投手有利な)カウントでしっかりボール球を振ってもらえるようにやりたい」と力を込めた。勝利の方程式入りへ、着実に歩みを進めていく。【古財稜明】

▽広島横山投手コーチ(栗林について)「今日が一番良かった。真っすぐが制球できた中で腕も振れていた。すごくいい内容でした」

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