西武が、オープン戦最後のゲームを固め打ちによる逆転劇で締めくくった。

主役は3人。2点を追う5回1死満塁で、4番山川が一時同点となる中前2点適時打を放つと、続く栗山も勝ち越しタイムリー。再リードを許した6回には、またしても満塁で打席を迎えた山川が、左前へ逆転2点適時打へ。2人で計6打点を稼いだ。3番森は2安打1四球でつなぎ、2得点をマーク。辻監督は「もともと力のある選手たちだから。順調にきていると思います」とクリーンアップに手応えを口にした。

2年ぶりリーグV奪還へ、オープン戦を通して山賊打線は新たな顔を見せていた。

先制すれば7勝1分けで負けなし。十八番である中盤以降の集中打による逆転に加え、9回打ち切りの今季は先行逃げ切りが必勝条件になってくる。昨季、先制時の勝率は34勝15敗3分けの勝率6割9分4厘。約3割を取りこぼしていた。たたみかける逃げ切りスタイルの確立は、主軸の充実度がもたらしている。

3番森は出塁率4割5分7厘。4番山川は15打点で打点王。5番栗山は、規定未達も14安打、打率3割5分9厘。どれも12球団上位クラスだ。三役を後方支援するベテラン栗山が「いい形で打席が回ってくることが多くて、なんとか流れを切らないように。非常に3、4番を頼もしく思っています」と話すように、好循環が生まれている。

オープン戦3位。見据えるものは1つだけ。辻監督は「目標は日本一です」と力強く所信表明した。打ち勝つという変わらぬ王道を、21年版山賊スタイルで突っ走る。【栗田成芳】

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▽西武森(今季に向け) 打撃に関してはまず3割を目指してやっていきたい。守りの面では岡田さんとか柘植とかいますけど、自分が正捕手だという気持ちで引っ張っていきたい。