駒大・福山優希投手(3年=八戸学院光星)が青学大を5安打に抑え、初の完封勝利を挙げた。

ピンチでも力みはなかった。1-0の9回、先頭からの連打で無死一、三塁を招いた。マウンドに来た大倉監督から「1点はいいぞ。9回裏(の攻撃)もある」と声を掛けられた。二遊間は前進しなかった。福山は「1点OKと思って投げたわけじゃないですが、これまでなら力んでました。力まなかったのが良かったです」。冷静に投げ続け、後続を遊飛、一邪飛、二ゴロで、ホームを踏ませなかった。

鉄腕ぶりを発揮した。開幕から全10試合に登板(うち先発が9試合)。月、金開催もある変則日程の今季ならではではあるが、今週は連戦だった。前日の1回戦も先発で111球を投げていた。試合後と、この日の朝の状態をみて、行けると判断。「(連投は)基本的に大丈夫です。監督の指導のおかげです」と平然と話した。

最後の打者を打ち取っても、それほど喜びを示さなかった。完封勝利にも「特にありません。チームが勝ったのが良かった」。最終週で、東洋大と入れ替え戦回避をかけて戦う。「今日勝っても、東洋大との試合がある。緩むことはありません」と表情を崩さなかった。