阪神は最後の最後まで宿敵巨人を追い詰めた。2点を追う9回も1死満塁、一打同点、長打なら逆転の場面をつくった。連勝は4でストップしても、矢野燿大監督(52)は「いい試合はできていると思う」と悲観することはなかった。

1点を先制した後の初回の守りで、1死一、三塁から巨人に重盗を仕掛けられた。二塁を狙った一塁走者丸が挟まれる間に、三塁走者梶谷の生還を許して同点とされた。負けじと矢野監督も2回1死から梅野が安打で出塁すると二盗を成功させ、チャンスを拡大。序盤から積極的に動き合う、通算2000試合目のメモリアルにふさわしい一戦だった。「もちろんそれは感じてやっているけど、やっている時は目の前の試合に集中してやっている。その結果が2000試合だから」。指揮官はこの1試合に全戦力をぶつけた。

開幕から4戦負けなし3連勝だった先発のルーキー伊藤将が1点リードの5回2死一、三塁、フルカウントからスモークに痛恨の逆転3ランを浴びた。矢野監督は「四球も出したくないというところで甘くなったのはあるけど。今日はちょっと球も高かったし、制球的にも定まっていない感じはあった。2死までいっての3点なんで。ちょっともったいなかった」とうなった。2死走者なしから3連打での逆転劇を悔やんだ。

今季巨人にはこれで4勝4敗のタイ。矢野監督は「勝ち越して帰るよ」と、力強く今カードの勝ち越しを誓った。宿敵には08年から13年連続で勝ち越せていない。それでも貯金15で首位を走るチームへ手応えを感じているからこそ、自信を持ってぶつかる。

16日は昨季韓国で20勝を挙げたアルカンタラを来日初登板初先発させる。プロ初の3二塁打の4番佐藤輝を中心に打線が援護し、交流戦前最後のGT戦に勝利し、首位固めをする。【石橋隆雄】

 

◆巨人-阪神戦2000試合 1戦目は36年7月15日に山本球場で行われ、タイガースが8-7で勝利。通算成績は巨人の1094勝835敗71分けで、2000試合を記録したのは阪神-中日戦の2001試合に次いで2カード目。巨人-中日戦はあと4試合で2000試合に到達する。

 

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