阪神が今季初めてデーゲームで黒星を喫した。「日本生命セ・パ交流戦」のソフトバンク戦に大敗して1分けを挟んだ“昼トラ”は16でストップし、日本新記録を逃した。6回に逆転され、7回に2失策から2失点で引き離された。3失策と走塁ミスにも、矢野燿大監督(52)は「チャレンジする野球をこれからも続ける」とナインをとがめず積極性を求めた。チームは白星と黒星が交互に16試合続き、プロ野球記録に並んだ。

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2-3の7回にミスが続き大敗につながっていった。無死一塁でソフトバンクがバントエンドランを仕掛け、川島のゴロは三塁へ。だが、大山がはじきピンチ拡大。矢野監督は「悠輔(大山)のは難しい感じの打球ではないから、もちろん処理せなあかんと思う」と悔やんだ。1死後の二、三塁から栗原の投ゴロの間に失った1点は「本塁は無理だから仕方ない」プレーだったが、続く柳田の遊ゴロで中野が一塁へ悪送球する適時失策。8回に中堅近本の送球ミスも失点につながり、3失策はどれも痛いミスとなった。

「失策がこういう結果になっているというところは俺らも選手も受け止めていると思う」

3年連続で両リーグ最多だった失策数は、今季も39失策で同じく最多となかなか減らない。中野は6回1死三塁の前進守備で中村晃のゴロに飛びつきアウトにするなど、失敗を恐れない美技も多いだけにもったいないプレーだった。5回の攻撃では犠打で二塁へ進んだ走者近本がけん制で飛び出し、盗塁死したのも痛かった。ただ、矢野監督の方針はブレなかった。

「俺らの野球はそういう野球なので。もちろん反省もあるし、マイナスな部分もある。でも、それをとがめる野球を俺はしたくない。チャレンジする野球はこれからもしていく」

開幕から無敗だったデーゲームで初めて敗れ、皮肉にも白星と黒星が交互に16試合続く、プロ野球記録に並んだ。連敗は4月27、28日の中日戦を最後に1カ月以上もない。そして6日はチーム最多タイ5勝で負けなしのガンケルが右肩の張りから復帰して1カ月ぶりに先発する。さらに今季日曜日は9戦全勝。ミスを引きずらない挑戦的なプレーと“オセロ理論”で、4年連続日本一チームからカード勝ち越しを決める白星をつかむ。【石橋隆雄】

▼阪神は3月27日ヤクルト戦から続けてきたデーゲームの連勝が16で止まった(1分け挟む)。50年中日の16連勝と並び、プロ野球最長となっていた。なお今季の阪神の、開幕から無傷のデーゲーム16連勝は球界初だった。

▼阪神が、勝利と敗北を繰り返す「ヌケヌケ」を16試合に伸ばし、20年DeNAと並んでプロ野球最長となった。阪神は5月14日巨人戦○に始まり、6月5日ソフトバンク戦●まで、交互に白星と黒星を連ねている。

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