日本ハムは11日、「日本生命セ・パ交流戦」のDeNA戦(札幌ドーム)に敗れ、今季5度目の完封負け。1~4番に横浜高出身者を並べた“横高カルテット”は機能せず。

DeNA先発の浜口遥大投手(26)に4安打に抑えられ、9回2死満塁の好機も生かせなかった。4連敗で借金は今季最多14。交流戦は3試合を残して5勝10敗となり、前回19年に続き負け越しが決まった。

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1番浅間、2番万波、3番高浜、4番近藤…。日本ハムの“横高カルテット”が、意地を見せたのは9回だった。8回まで、わずか2安打に抑えられていたDeNA先発の浜口を、ようやく捉えた。先頭の浅間が右翼フェンス直撃の二塁打で出塁。万波、高浜は連続三振に倒れたが、続く近藤が右前打で2死一、三塁とチャンスを作った。渡辺が四球を選んで満塁。最後は、高卒3年目の野村が中飛に倒れ今季5度目の零敗を喫したが、最後に勝利への意欲を辛うじて示した。

栗山監督は打順について「横浜(に本拠地を構える)相手だから、横浜高校と決めたわけではない」と説明したが、1~4番に並んだ高校野球の強豪、横浜高出身の4選手は意気に感じたはずだ。だが、現実は、序盤からチェンジアップに惑わされ、緩急自在の左腕に手を焼いた。「チェンジアップが良かったとしても、何とかしないといけない」と指揮官。相手の狙い通りに打たされて、凡打の山を築いた。

引き分けを挟まない4連敗は今季最長。3試合を残し、前回開催した19年に続いて交流戦の負け越しが決まった。首位とのゲーム差は11・5のまま。負の数字や記録ばかりに目が行くが、日本一になった16年も11・5差から大逆転した。栗山監督は言う。「その時の感覚は、もちろんわかっているし、何が必要なのかも分かっている。まずは、借金をとにかく減らしていくことだけを考えて、しっかりやっていく」。諦めるのは、まだまだ早い。【中島宙恵】

▽日本ハム金子(5回途中4失点で3敗目)「先頭を出す場面が多く、常に苦しい投球になってしまいました。追い込んでから厳しいところに投げ切ることができませんでした」