今季試合に出る度に記録を打ち立てる男がいる。ヤクルト石川雅規投手(41)が、今季4度目の先発マウンドに上がった。これで294試合連続で先発。02年から16年三浦(DeNA)がマークしたセ・リーグ記録に並んだ。今季初登板となった4月19日阪神戦で、20年連続安打を記録。4日西武戦では大卒投手として初の20年連続勝利を達成。11日ソフトバンク戦では、史上最多タイの交流戦26勝目を挙げた。「ユニホームを着ている以上はしっかりと目の前の、1軍の戦力になるということが大事。気持ちはまだまだありますけど、やりたいからやれるような世界ではないので、そこはしっかりとした結果を出さないと」と引き締める。

開幕2軍スタートとなり、金久保や奥川ら若手先発投手が台頭。それでも先発ローテーションの座を奪取し、その地位を守る。前回登板は6回無失点と好投。高津監督をして「この時期にしっかりここまで投げてくれる先発が1人でも出てくれる。それが石川だったというのはすごく意味のあることなのかなと思う」と言わしめた。

通算176勝。投手としての大記録、200勝も決して届かない数字ではない。「自分自身の立場は分かっているので、1試合1試合が大事になってくる。与えられた、任せられたゲームはチームに勝ちを運べるようなピッチングをしていくだけかなと思います」。目の前の結果にこだわって、1歩1歩登っていく。【湯本勝大】