「わっしょいベースボール」を掲げる巨人の足並みが乱れた。2点を追う6回に丸の2ランで追いついたが、その裏に山田のソロを皮切りに9失点。ヤクルト戦は3試合連続2ケタ失点と「東京音頭」の前に3連勝時の威勢の良さは鳴りをひそめた。接戦が一転しての大敗。原監督は「野球というのは非常に難しいスポーツだなと思いますね。明日につなげることが重要」と冷静に振り返った。

ミスが出れば「みこし」はうまく担げない。初回1死二塁、先発高橋が投ゴロでスタートを切った二塁走者に三進を許し、直後に暴投で先制点を献上。6回には坂本と岡本が悪送球。全員が一致団結し、それぞれの役割を全うして突き進むという後半戦のテーマ通りに試合を運べなかった。

ゲーム差は首位阪神とは2に開き、3位ヤクルトには0・5に迫られた。ただ、原監督が「『陽』で戦う。きついけど苦と思わない、それがみこしを担ぐということ」と説いてきたように、常に前を向いて戦うのも「わっしょいベースボール」の真骨頂。引きずることなく仕切り直す。【浜本卓也】

 

▽巨人元木ヘッドコーチ(細かなミスが出ての大敗に)「守備のリズムが悪かったね。ミスが多くなるとやっぱり負ける」

▽巨人高橋(10勝目を目指すも4回途中2失点で降板)「初回のミスから失点をしてしまって流れを悪くしてしまった。防げるミスを防がないとこういう結果になると思うので反省です」

▽巨人丸(6回無死三塁、一時同点に追い付く13号2ラン)「ランナーが三塁だったので、なんとかバットに当てて1点と思い打席に入りました」