阪神佐藤輝明内野手(22)が、レーザービームをさく裂させた。2点リードの7回。先頭のビシエドが強烈な打球が一、二塁間へ。二塁木浪が飛びついたが及ばず、打球方向が変わって右前に抜けた。一気に二塁を狙うビシエド。だが素早く拾い上げた佐藤輝が、二塁カバーの中野に弾丸のノーバウンドスロー。ストライク送球でビシエドを刺すと、三塁側の虎党からは拍手が沸き起こった。無死二塁になりそうなピンチが一転、1死走者なし。好投の秋山をアシストする大きなプレーだった。補殺数も6とし、トップの広島鈴木誠の11個に次ぐ単独2位に浮上。バットだけでなく、強肩も大きな武器であることをあらためて示した。

しっかりリベンジを果たした。前日21日は1点ビハインドの4回の守備で、同じく回の先頭だった堂上の右前安打をファンブル。今季3個目の失策で二進を許し、3連敗につながる手痛い失点につながった。矢野監督からも「輝のプレーはあいつ自身、反省しないといけない」と厳しく指摘されたが、同じ轍(てつ)は踏まない。しっかり1日でお返しした。

期待のバットは4打数無安打で、今回の中日3連戦は11打数1安打と抑えられた。中日戦はトータルでも打率1割7分4厘、2本塁打、2打点と苦手としている。だが、24日から戦うDeNA戦は打率3割5分3厘、6本塁打、16打点と一番得意なカード。京セラドーム大阪ではバットも期待できそうだ。【石橋隆雄】