阪神自慢のリリーフ陣が終盤3イニングを無失点でつないだ。6回に打線が難敵戸郷から1点を奪い、2点差に詰めた7回に2番手として投手主将の岩貞祐太が上がった。いきなり左打者の松原に4球で四球を与え、戸郷の犠打で1死二塁。打たれれば流れを渡しかねない場面で丸の内角をえぐり投ゴロで2死。坂本を申告敬遠し、左の吉川と勝負。岩貞は「とにかく勝ちたいという気持ちだけ」とここも内角へシュートを厳しく投げ込み投ゴロ。何とか「0」で抑え、7回に5点を奪う攻撃を呼び込んだ。岩貞には5月4日ヤクルト戦(神宮)以来の3勝目もついた。

矢野監督は「先頭の四球はよくない。やっぱりあそこは点を取った後なんで、ピシャッと抑えるのがサダのやることなんで」と厳しかったが、開幕前の構想で「7回の男」と期待していた左腕が結果を残した。

8回岩崎優は4番岡本和、代打ウィーラーと強打者を3者凡退。「0点で抑えることができてよかったです」のお決まりのコメントを今季25ホールド目にも添えた。4点差の9回はセーブがつかない場面で守護神ロベルト・スアレスがあっさり10球で3人斬りで締めた。この3連戦で首位を奪い返すためにも、守護神の出番をつくる。【石橋隆雄】