中日ナインが8月に急死した木下雄介さんの追悼試合で白星を届けた。0-0の8回2死二塁から、代打福留が決勝の適時二塁打を放った。ここ5試合で3度目のV打に「(木下さんは)常に前を向いている選手でした。向かっていく気持ちを前面に出さないといけない」。次打者の京田は適時二塁打で続き、9回の守備では涙が頬を伝わった。木下さんは右肩リハビリ中の7月6日にナゴヤ球場で倒れて救急搬送され、意識不明のまま8月3日に亡くなった。この日は昨年、プロ初セーブを挙げた日だった。全員が背番号98の特別ユニホームを着用し、試合前には98が描かれたマウンドで与田監督、京田らが献花。長女叶望(かの)ちゃん(4)と長男志厳(じげん)ちゃん(2)が始球式を行った。

現在は3位に10ゲーム差の4位。福留は「苦しいと弱音を吐くわけにはいかない。報告できないし、恥ずかしい。そうならないように」と言った。この1勝を反攻の転換点にする。

木下雄介さんの家族のコメント(球団を通じて)「木下雄介のために追悼試合を行っていただきありがとうございました。本人も喜んでいると思います。これまで、雄介に応援いただきましたファンの皆様、関係者の皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました」